福島県の野生ニホンザルにおける放射性セシウムの被ばく状況と健康影響

羽山伸一(日本獣医生命科学大学・獣医学部・野生動物学教室)

[目的]2011 年 3 月に発生した東日本大震災による福島第 1 原子力発電所の爆発により、福島県東部地域は土壌 1 平米あたり数十万から数百万 Bq の放射性物質で汚染された。この地域には数千頭のニホンザル(以下,サル)が生息しており、世界で初めて原発災害によって野生霊長類が被ばくしたことになる。これまで低線量長期被ばくによる野生動物の健康影響に関する研究は少なく、20~25 年の寿命を持つサルを今後長期的にモニタリングすることは極めて重要であると考えられる。そこで, 福島県のサルを対象として、臨床医学的および病理学的検査を実施し、その健康影響を明らかにすることを目的とする研究を開始した。本講演では、サルの筋肉中放射性セシウム濃度の経時的推移や蓄積特性および健康影響に関する知見の一部を発表する。

http://iitate-sora.net/wp-content/uploads/2012/08/05_hayama.pdf