県は現在、18歳以下の子どもについては、医療費を無料にする措置を取っていますが、原発事故を受けて進めている甲状腺検査で異常が見つかった子どもについてはその後、19歳以上になったり、県外に避難したりしても来月から治療費を全額、補助することになりました。
原発事故で放出された放射性ヨウ素は、甲状腺に蓄積してがんを引き起こすおそれがあるとされていて、県は事故当時、18歳以下だった人を対象に検査を進めています。
福島県内では現在、18歳以下の子どもについては、医療費を無料にする措置が取られているため、甲状腺の治療についても無料でしたが、19歳以上になったり、県外に避難したりした場合は、通常の医療費負担が求められていました。
このため、県はこうした甲状腺の治療費については、事故当時、18歳以下だった人であれば、誰でも全額の補助を受けられる事業を来月から始めることになりました。
県の甲状腺検査は、これまでに2回行われていて手術が必要だったり、経過観察が必要だったりする人はことし3月末の時点で1694人にのぼっていて、このうち、今回の補助の対象になる人は1000人程度だとみられるということです。
県は、この補助の申請に必要な書類の発送を来月から始めるということです。
06月23日 21時01分 NHK福島放送局
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6055794781.html