福島、南相馬の両市で2013(平成25)年以降に捕獲された野生のニホンザルの体内組織を調べた結果、骨格を動かす筋肉の「骨格筋」に放射性セシウムが蓄積する傾向があることが19日、東北大などの研究で分かった。成分が近いカリウムなどと共に、セシウムが筋肉に交じりやすい性質を裏付けた。
環境省が都内で開いた野生動植物への放射線影響に関する意見交換会で、東北大加齢医学研究所が報告した。野生のニホンザルは除染が進んでいない山林地帯に生息し、内部と外部の両面で被ばく量が多いとみられる。サルの被ばく傾向を調べ、ヒトへの健康影響の解明に役立てる。
(2015年2月20日 福島民友ニュース)