平成26年9月8日
東京電力株式会社
平成26年9月8日付の時事通信配信記事において、平成26年5月までの10ヶ月間に当社福島第一原子力発電所の港湾内に流出したストロンチウム90とセシウム137が計約2兆ベクレルに上る可能性が高いとの報道がありますが、本件に対する当社の考え方は以下のとおりです。
当社は、平成26年8月11日に福島第一原子力発電所の特定原子力施設に係る実施計画(サブドレン移送設備)の変更認可申請時に「海洋汚染をより確実に防止するための取り組み」において、「くみ上げた地下水の浄化と排水による効果(海洋への流出量のグラフ)」(※)を公表しています。
放射性物質の海洋への流出量のグラフは、護岸の地盤改良等の緊急対策を実施してきたことにより、平成25年以前と比較して、ここ一年間の流出量をストロンチウム90で約3分の1、セシウム137で約10分の1に抑制してきています。今後、港湾内へ流出する地下水をくみ上げ・浄化・排水し、海側遮水壁を閉合した場合、さらに流出量をストロンチウム90で約40分の1、セシウム137で約40分の1、トリチウムで約15分の1に低減できることを説明しています。
なお、グラフの流出量の数値には不確実性があるため、保守的に評価したものです。
現在、放射性物質の濃度において、影響は福島第一原子力発電所の港湾内の一部に留まっています。それを除く港湾内では検出限界値以下または告示濃度を下回っており、WHO飲料水水質ガイドラインの数値と比較しても低く、外洋ではさらに低い数値です。
当社は、海洋へ流出する地下水をくみ上げ・浄化・排水し、海側遮水壁を閉合した場合、放射性物質の港湾内への流出量がさらに低減することを、しっかりと関係省庁や漁業関係者等に説明していきます。
以 上