県との協力プロジェクトを進めるため来県している国際原子力機関(IAEA)の専門家チームは18日、福島市で会合を開いた。IAEAのミロスラブ・ピナック放射線安全・モニタリング課長は作成中の線量マップについて、他国の放射線量と比較できる地図にする考えを示した。
会合後、報道陣の質問に応じたピナック氏は「作成の課題について詰めることができた。土壌や自然界にどのくらい放射線があるのか、県民が世界と比較して理解できる資料にしたい」と述べた。マップは県のホームページなどインターネットでの情報発信を検討、IAEAは情報発信の手法についても県を支援する方針。
専門家チームは、県とIAEAが2012(平成24)年に結んだ放射線について協力に関する覚書に基づき14日に来県した。
18日の会合では、河川や湖沼の除染技術や放射線廃棄物の処理、野生動物の動態調査などについて5日間の協議内容を報告。ピナック氏は「プロジェクト半ばに差し掛かったが長期的観点で状況を把握する必要がある。今後も県を支援する」と話した。
(2014年7月19日 福島民友ニュース)