福島第一原発の作業員、健康調査は目標の35% 放射線影響研究所

東京電力福島第一原発事故の作業員の健康を調べている日米共同の研究機関「放射線影響研究所」(広島市、長崎市)は14日、2014年度に先行調査する作業員が目標の2千人を大きく下回り、約35%の704人になったことを明らかにした。作業員との連絡がなかなかとれないためだ。

放影研は国の補助金を受け、各地の健診機関などに協力してもらって被曝(ひばく)の影響を調べる。原発事故で被曝限度が引き上げられた震災直後約9カ月間に緊急作業をした約2万人が対象で、15年度から本格的な調査を始める。

調査にかかわる保健師らの会合が14日、都内であり、放影研が先行調査の状況を説明した。福島県内の5466人に1月以降、郵送で参加の意向をたずねたところ、宛先不明で299通が戻ってきたという。なかには事故の影響で配達できない地域もあった。

返信があったのは1071人で、このうち295人は不参加。健診機関が遠いことや休業補償がないことなどが理由だという。放影研の大久保利晃理事長は「(作業員と)連絡をとるのは大変だが、なるべく大勢に参加の意思表示をしてもらう努力をしないといけない」などと話した。

(末崎毅)
(朝日新聞 2015年3月15日掲載)

http://apital.asahi.com/article/news/2015031500011.html